日本脱出






ドバイ法人設立・IP移転 完全ロードマップ





1. 事業構造と全体スキーム

日本の税制から事業利益を保護するための国際的な構造です。2ヶ月後に売上が発生する前に、知的所有権(IP)をドバイ法人へ適正に移転することが最も重要です。

法人間取引・権利関係スキーム

ドバイ法人 (UAE)
フリーゾーン企業 (FZCO)
  • ・アプリの著作権・IP保有
  • ・商標の保有
  • ・Stripeアカウント保有
  • ・利益の集約・留保
← ユーザーからの売上
日本の保守・運営委託費 →

日本法人 (JP)
既存の株式会社/合同会社
  • ・日本国内の運営・保守
  • ・ローカルマーケティング
  • ・カスタマーサポート
  • ・利益は実費+微小マージン

最重要ポイント:売上発生前のIP移転
アプリの価値が低い(売上0)現在であれば、日本からドバイへごく少額で権利譲渡が可能です。売上が立った後だと、高額な譲渡益課税が日本で発生してしまいます。

2. ドバイ法人設立手順とタイムライン

2ヶ月後の売上開始に間に合わせるための、最短ルートでのフリーゾーン法人(FZCO)設立プロセスです。IT・ソフトウェア事業に特化したフリーゾーン(IFZA等)を選択します。

Phase 1: フリーゾーン選定と法人設立 (Day 1-10)

  • 推奨: IFZA または DMCC。IFZAがコスト・スピード面で有利。
  • ライセンス活動の選定: “Software Development”, “IT Portal” 等。
  • 必要書類: パスポートコピー、証明写真等。オンラインで完了。

Phase 2: 就労ビザ・エミレーツID取得 (Day 11-25)

  • ドバイへ入国し、ステータスチェンジ(Visaの有効化)を実施。
  • メディカルチェック(血液検査・X線)の受診。
  • 約3〜5日でEmirates ID(居住者IDカード)が発行されます。これが銀行口座開設に必須。

Phase 3: 銀行口座開設 (Day 26-45) ※最難関

  • 第一候補: Wio Bank (デジタルバンク)。数日〜1週間で開く可能性があります。
  • 審査ポイント: アプリのプロトタイプ、事業計画、代表者の経歴、初期入金可能額。

※最短スケジュール。ドバイの祝日等の影響で遅延するリスクがあります。

3. IP(知的財産)・商標の移転とStripe移行

IP(知的財産権)の移転

  1. 譲渡契約: 日本法人とドバイ法人間で、アプリのソースコード等の権利を譲渡する契約を結ぶ。
  2. 譲渡価額: 売上ゼロのため、開発実費等をベースに低廉な価格を設定。
  3. 支払い: ドバイ口座開設後、ドバイから日本へ譲渡代金を送金。

商標権の移転・登録

  • 未登録の場合: ドバイ法人を基礎出願人として国際商標登録(マドリッドプロトコル)を行う。
  • 日本で登録済の場合: 商標権の譲渡登録手続きを特許庁で行う。

StripeアカウントのUAE設定 要件

  • ✅ ドバイ法人のTrade License(法人設立完了でクリア)
  • ✅ 代表者のEmirates IDとパスポート(ビザ取得でクリア)
  • 🚨 UAE国内の銀行口座(これが揃うまで本番決済不可)
  • ✅ アプリ上に、ドバイ法人の名称と住所が記載された特商法等の掲示

4. 税務戦略とCFCリスク(タックスヘイブン対策税制)

ドバイ法人を設立しただけでは、日本の税務署から「租税回避」とみなされ、ドバイ法人の利益が日本法人の利益に合算されて課税されるリスク(CFC税制)があります。以下のすべてを満たす必要があります。

CFC税制の適用除外 4要件

1. 事業基準(ペーパーカンパニーではないこと)

株式の保有やIPの貸付「のみ」ではなく、自ら事業(アプリ運用管理)を行っている実態。

2. 実体基準(オフィスがあること)

ドバイに事業を行うために必要な固定施設を有していること(シェアオフィス等)。

3. 管理支配基準(現地で意思決定していること)

役員会や事業の重要な意思決定がドバイで行われていること。代表者の定期的な渡航と議事録が必要。

4. 非関連者基準(BtoCであれば概ねクリア)

顧客の大半が関連者(身内企業)ではないこと。

5. コスト・税務シミュレーション

想定される年間事業利益を入力して「計算する」ボタンを押すと、日本法人のみの場合と、ドバイスキームを構築した場合の「手残り利益」を比較できます。


税引き後 手残り利益比較 (万円)

ドバイ法人の概算コスト(参考)

初期設立・ビザ取得費用 約 80万〜120万円
渡航費等 約 30万円
初年度合計 約 110万〜150万円
次年度以降 更新料 約 60万〜80万円 / 年

※保守的にUAE法人税9%で計算。条件を満たせば0%の可能性あり。日本は実効税率約33%で計算しています。



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